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5月のある日、美術館へ。

5月のある日に金沢へ行きました。

ずっと行きたかった21世紀美術館へ。

急だったもので・・
何をしているかも調べずに行ってみたところ
二つの展示をしていました。

ひとつは
「愛」について現代美術の作家さん達がたくさんの作品を展示していて
すごく不思議な世界が各部屋にありました。

絵も抽象的に表現するのがすごく苦手な私は
現代美術といわれる作品を見るのも、実は苦手。

作家さんが何を言いたいか分からない!もっと真っ直ぐ表現して~!と
なってしまうのです。
私は、子供でもおばぁさんにでも分かる世界が好みなんだと思う。

絵の抽象的な世界は、描けないけど見るのは好きなんです。
色の世界に入り込んで想像して、楽しめます。

でも、美術作品となると
ランプやイスや鉄板がひたすら並べてあったり
淡々とした映像をずっと見て、そこから何か得ないといけなかったり
絵より何百倍、広い場所とモノを使い表現されているのに
一体、作品が何を言いたいのか分からなくて
混乱してしまいます。

でもこれでは、作品を作った人にとても失礼だと思い
今回は、現代美術とちゃんと向き合ってみることにしました。

歩きまわること2時間くらい。
で・・・少し分かったことがあります。
まずは
答えを探そうとか、作者の意図は何?と頭でごちゃごちゃ考えないこと。
日常からポンと抜け出して
心の扉を開けっ放しにするような感じで
ひとときこの空間に身を置いてみる、その時間が
現代美術の楽しみ方なのかなと。

作者の答えは、きっとあえて分かりいにくい場所に
置いてあるのだから気にしない。
見る人がくだらないことに、とらわれないように
作者は丁寧に作りここめているはず。

人それぞれに違う感覚で楽しめばいいんだと思いました。

なんだか、子どもの感想作文のようですが
私にとっては大きな発見でした。


ふたつめの展示は「ねむの木学園」の生徒さん達の作品でした。


「ねむの木のこどもたちとまり子美術展」

私は誰がどういう風に・・と何もわからなくて
ただ、母と同じ名前だ!(まり子)というのと(笑)
赤い絵のポスターに惹かれて見に入りました。

女優の宮城まり子さんという方がされている学園の子ども達の絵。

一緒に行ったお姑さんは、詳しく知っていて
どんな方なのが後になり説明してくれました。

何の先入観もなく、入った展示場。

たくさんのお子さんの絵と、まり子さんの言葉。



絵、すばらしい。
言葉が強くてあたたかい。

すばらしいって言葉、嘘っぽいけど
本当にすばらしかった。

ある女の子の絵の前で、こみ上げて泣いてしまった。

絵を見て泣いたのは、すごく久しぶりなこと。

どの絵も、気持ちがそのまま描いてある。

先ほど見てきた現代美術の作品は
気持ちがストレートに伝わり過ぎない様に
工夫を重ねて、どう簡潔に、どう複雑に・・と表現されている。
迷路のよう。
それが面白いのだけど。

この会場にある作品達は正反対の表現。
子どもが力いっぱい泣いたり笑うのと同じように
素直な気持ちが溢れている。
それが
私や会場に来ている大人達の心をすごく素直にしてくれている気がした。

私が泣いてしまった絵は
大きな紙の隅々までお花畑が描いてある。
一本も手を抜かず、キレイに丁寧に色が塗ってある。
何百本もあるはず。
その中に、手をつないだ女の子とまり子さんが歩いている姿が小さくある。

あぁ、この子はすごく嬉しくて
どこまで描いても描いても足りないくらい嬉しかったんやなぁ・・と
思った。
自分の中にもそういう記憶があるような気がして密かに旅をした。

会場にある絵に共通して感じたのは
誰かを感動させようとか、何か得てもらおうとか
高い技術を見せようという考えはどこにもなく
ただひたすら自分の気持ちを描いていること。

何の計算もないものなのに
デザイン性が高くて、色も線もすごくいい。

絵の仕事をしていて、こういうのが描けなくて悩んだりするのに
この子達は、自然と身につけているのだなぁと思うと

勝ち負けではないけど、正直
勝てない、というか・・「負けた!」と思った私。
悔しいとかでなく、「負けたよ!」ってものに
出会えた嬉しい気持ち。

会場を出ると、グッズ売り場のほうに
宮城まり子さん本人を発見!

これにはお姑さんもびっくり!喜んで(笑)
サインと握手に並んでしまいました。

まり子さんを目の前にして、「私も絵を描いています」と言えなかった私。
なんだか胸をはれなくて、言えなかった。

まり子さんの手は表情と同じで
やわらかくて、本当にあたたかい温度だった。

この手で、たくさんのお子さんを抱きしめてきたんだな・・と思った。

会場を後にして・・・
お姑さんに
「まり子さんの手、ほにゃ!ほわっ!ってしてましたね!」と言ったら

同感だったみたいで
「うんうん!ほにゃ、ほわっってしてた!」と盛り上がりました。


たくさんの事を想って、胸いっぱいの5月のある日でした。



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Author:yu
イラストレータひらたゆうこ
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詳しいイラストブログは、HPより「えかきにっき」へ
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